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製品の詳細

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一冊一冊に、古里オサム直筆サインを入れさせていただきます。

製品詳細

テーマは、時代に風化されない不偏なもの。

誰にでも技術、知識に迷いや不安、疑問はつきもの。
そんな時のヒントがきっと、見つかるはずです。
本書はオブヘアスタッフが総力をあげ研究・開発した、 ベーシック・理論・コラムありの美容師必読書です。

著者・発行者 古里オサム
編集協力 オブヘアー
発行 (株)オブ
印刷・製本 (株)写真化学
仕様 440ページ、オールカラー、B5変型サイズ、ビニル閉じ
DVD紹介 DVD紹介
004 ZONE

ゾーンの由来から、ワイヤーフレームを使った区分けなど。ゾーンとはカットのみにあてはまる考え方ではありません。

052 MOTION

髪を動かす。自由に動きたがる髪。動きを生み出すいろんな考え方を体験しながら考えます。

092 MATERIAL

髪の香りを意識したことがありますか?髪の毛の心を、読みとることがありますか?髪の毛の叫びを、感じることがありますか?デザインはまず、そこから始まる。

112 SCIENCE

カラーやパーマスタイルのお客さま多い今だからこそ、新たな知識を得てさらにお客さまの髪に無理をかけない施術を行ってくれたら・・・。

194 CONSULTATION

「髪を切りたい・・・」それは「変わりたい」という意味です。お客様の心のドアをひとつずつ開いていきます。その日のファッション、爪の先目や口元の表現力まで・・・。

214 DESIGN

自然界の美。そこには必ず理があり、自然界にはまだまだ学ぶべきことがたくさんあります。ちょっとした出来事にも感動する。新しく出会った瞬間には、いつも敏感でいよう。

282 TECHNIC

テクニック。それは小手先のものではありません。それはいい「目」を持つこと。ハサミでつくるのではない。様々なスタイルを例にじっくりと見ていきます。

378 HEALTH

本当は肌も髪も「食」を基礎に改善すべきなのです。人をキレイにするプロである私たちは食のあり方もまたアドバイスできなければなりません。症状と原因と対策、有効な栄養素と食材をまとめました。

386 ENVIROMENTAL

健康な肌や髪を伝えたい。そのためには私たちを取り巻く環境、地球そのものを守らなくてはいけません。そして美容室の仕事に、環境問題は関係のないことなのでしょうか。

396 GROSSARY

シャンプー、トリートメント、ヘアクリーム、ワックス、フォームカラー、パーマ知っているようで知らない、知っておかなければいけない用語集です。

426 PROFILE あとがきより

ある日、僕は京都に行った。ヘアカラーのセミナーで、僕は講師として「光」の話をした。その夜、祇園のお茶屋さんに招かれ、舞妓さんの接待を受けた。僕は高鳴る胸を抑えきれず、本当に楽しみにして祇園へ向かった。ところが、舞妓さんが現われた途端、僕の期待は急速にしぼんでいった。きれいじゃないのだ。いや、それをきれいと思えない僕は、感性が鈍いのだろうか。心配になったほどである。舞妓さんの顔は、おしろいで真っ白だった。舞妓さんは僕に告げた。「昔のお座敷はろうそくだけの灯りどしたんえ」と。「あぁ」と、僕は思った。だから舞妓さんのお化粧はこんなに白いんだ、と。舞妓さんは、ろうそくの暗い光のなかで最も肌が映える化粧法を編み出したのだ。やがてろうそくの伝統は消えた。だけど、その化粧法だけが残った。僕は思った。伝統を伝えるのならば、光も伝えるべきだ。ろうそくの光も伝えるべきだ。でないと、舞妓さんの本当の姿、本当の美しさと出会うことはできないのだ。
伝えたい。その気持ちを一冊の本にしよう。そう思ったのは去年のことだった。僕らは幾多の先輩たちから、さまざまなことを教わり、伝えられてきた。その一つひとつが、僕らを支えている。ならば僕も、伝える義務があるのではないか。そう思ったのである。伝えたいことは、たくさんあった。そのすべてをかたちにするだけで、簡単に本ができると思っていた。だが、それはとんでもない誤解だった。どう伝えていくのか。さらには時代とともに進化していくもののなかには、やはり捨てることが大切なものもある。継続していくべきものもある。そのバランスをいかにとるか。この本をつくりながら、僕はさらに発見しつづけた。

しかもこうして「あと書き」を書く段階になって、伝えきれなかったことがたくさん、頭のなかで渦巻いている。たとえば環境の問題。僕らが下水に流しているシャンプーやパーマ液、カラー剤がどれだけ地球を汚しているか・・・・。人をきれいにしながら、地球を汚しているという毎日。内心、忸怩たるものが ある。また法律の問題。たとえば「カラー剤は調合してはいけない」。果たしてこの日本で、カラーを調合していない美容室があるのだろうか。メーカーの方々もわかっている。わかっているけど、つくれない。

疑問は尽きない。だけどみんなが思っていて、わかっていて、だけど心に秘めている疑問は、もうここらで外へ出していきたいと思うのです。みんなで、声をあげて、変えていきたいと思う。だから、この本をつくった。

『伝』。それは僕らが教わったこと、習ったことを伝えていくこと。だからこそこの本は、僕にさまざまなことを伝えてくれた先輩たちや、出会った人たちに感謝の気持ちを込めて捧げたい。本当に皆さん、ありがとうございました。さらにはこの本そのものが、僕に多くの考えさせるきっかけを提供してくれたことにも・・・・。つくるための膨大な、そしてステキな時間を過ごさせてくれたこの本に、感謝。

古里 オサム

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